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kaiki

朝、起きたら大雨でああ、これで今日の皆既日食は見れないなと無念に思った。
が、日食の時間になると一転して雲間から太陽が覗き、1時間以上その満ち欠けを楽しめた。
直接見ると危険なので、水たまりに映るそれをじっと見ていた。なにかただならない時間が流れていることだけははっきり感じた。大事な時間。蝉も鳴くのをやめていた。気温はグッと下がった。薄ぼんやり暗くなった。

日食のピークが過ぎると周囲の人たちは、何事もなかったかのように去っていき「日常」に戻っていっていた。ピークが過ぎて、誰も見られなくなった日食をこそ自分はじっと見ていてその濃密さに一人興奮していた。「人間」が見なくても、日食は進むという事実が重要。その時も、蝉は鳴くのを止め、気温は下がる。

ここ大分では部分日食だった。映像で南西諸島の皆既日食を見ると、本当に夜というか夕暮れになっていて、これは凄い体験だろうなと羨ましく思った。子供がその闇にびびって泣いていた。その反応の正しさに感心した。皆既日食を『古事記』の天の岩戸開きを重ねるのも的はずれではあるまい。
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