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2013.07.07
ワンネス。どうして私はあなたでないのか。そしてそれは本当か
私とあなたを隔てていた「私」という強固な外壁が最近崩れる体験をして、
この体験について書かれているような本を求めるようになる。
というかそういう視点で哲学書や小説、精神世界の本を読むようになったというべきか。
会社帰りの電車で横に座った女性が深く眉間にしわを寄せて目をつぶっている。
以前はなんの関心もなかった普通の風景のようだが、
今では簡単に他者と同期(同気?)でき、
見知らぬ他人とでも寄り添うことができる。精神的にだが。
そこには身体という制約であったり、あるいはジェンダー、社会的な決まり、
会社での人間関係、将来の不安、過去の後悔等々、これでもかと自分を縛り付け、
苦悩を助長し、鍵の開いている牢獄に、
みずから入っていっているのがよくわかる。
その者に課せられたテーマ(人によってはカルマと呼ぶ)さえ見ることができ、
具体的に名指すことはできないものの、それが「ある」ことは実感として迫ってくる。
そして理屈ではなく、ああみんな一つなんだと言いしれぬワンネスの感情が
反転して私を包んだ。
人類皆兄弟という言葉は比喩でもなんでもない。
たとえば生き別れた双子の兄弟と何十年ぶりに町で偶然再会して驚喜するように、
見知らぬ他者と、同じ電車に乗った他人と、日々すれちがったときに
驚喜してもいいのだ。他者はたんなる風景の一部ではない。
そうしたときまだ出会ってもないあなたの部屋に飾られている
サパティスタ民族解放軍のポスターが私にとどくのだ。
ファシズムのような熱狂、ドラッグによる恍惚、宗教団体の輪、
どれも偽装されたワンネスだ。
恋愛のさなか性的体験の私とあなたが不可分になる、触っている手が触られる
感覚器官そのものになる主客の転倒それも、偽装されたワンネス、
でもワンネスへのヒントにはなる、本当のワンネスには、
媒体するものがない直接的で自然なものだ。エクスタシーとは無縁な静かなものである。
だからフェスやコンサートのような飛びはねとも違う、
でもこれもワンネスへのヒントになるから大いに推奨したい。
われわれは初めから自由である。
現代哲学はこの一言を見いだすために奉仕される尊い営みだと思う。
私はフェイスブックをやっているが、そこにはこういうことは書かない。
昨日はおれ70歳だった、今日は20歳だった、そう書いてもいいが、
あそこはひとつの「常識的」な社会だから、そちらの言葉で語らなければならない。
それはそれで重要なことだ。
ホームレスが橋の下で黒いゴミ袋に顔を突っ込んで寝ていた。
いたたたまれなくなって声をかけた。生きていた。
車通りの多いところ、だれもが無関心だった。
近くには宗教施設が点在している。救済を叫びながら、ホームレスは対象外だった。
お金をくれる人が救済の対象。
宗教団体は宗教とは関係がない。
マルクス主義者がマルクスとは関係がないように。
本物の宗教とはマザーテレサのように、あるいはガンジーのように、
たったひとりの謙虚な慈悲心から生まれる。
お金ともましてや政治とも関係はない。
何度でも云うが、いや初めて云うが、つまり大事なのは愛である。
それも組織、団体からではなく、単独から広がっていく愛である。
それだけが自由である。
過去もない、未来もない。
今だけでお腹いっぱい。
過去を許し、他人を許し、自分を許すことができた。
7月21日の選挙に行こう。
美しい国にするといいながら原発を推進する党を躍進させてはいけない。
候補者の言い分ではなく、党の方針をよく読もう。
当選したら候補者はたんに党の方針に従うだけである。
争点は三つ。
1TPPの推進
2原発の再稼働
3平和憲法の改正
TPP賛成→自民、維新、公明、みんな、幸福実現
原発推進→自民、幸福実現
原発ゼロ→生活、共産、社民、みどり、大地、緑
9条改憲→自民、維新、幸福実現
原発ゼロを支持する党がなぜまとまらないのか、、なぜ連帯できないのか。
私とあなた、おれの土地、あなたの土地、おれの財産、あなたの財産、おれの国とおまえの国、
線を引いていくのがほんとに好きなんだなあ、古い人間というやつは。
小森陽一
自民党改憲案

EZLNポスター
この体験について書かれているような本を求めるようになる。
というかそういう視点で哲学書や小説、精神世界の本を読むようになったというべきか。
会社帰りの電車で横に座った女性が深く眉間にしわを寄せて目をつぶっている。
以前はなんの関心もなかった普通の風景のようだが、
今では簡単に他者と同期(同気?)でき、
見知らぬ他人とでも寄り添うことができる。精神的にだが。
そこには身体という制約であったり、あるいはジェンダー、社会的な決まり、
会社での人間関係、将来の不安、過去の後悔等々、これでもかと自分を縛り付け、
苦悩を助長し、鍵の開いている牢獄に、
みずから入っていっているのがよくわかる。
その者に課せられたテーマ(人によってはカルマと呼ぶ)さえ見ることができ、
具体的に名指すことはできないものの、それが「ある」ことは実感として迫ってくる。
そして理屈ではなく、ああみんな一つなんだと言いしれぬワンネスの感情が
反転して私を包んだ。
人類皆兄弟という言葉は比喩でもなんでもない。
たとえば生き別れた双子の兄弟と何十年ぶりに町で偶然再会して驚喜するように、
見知らぬ他者と、同じ電車に乗った他人と、日々すれちがったときに
驚喜してもいいのだ。他者はたんなる風景の一部ではない。
そうしたときまだ出会ってもないあなたの部屋に飾られている
サパティスタ民族解放軍のポスターが私にとどくのだ。
ファシズムのような熱狂、ドラッグによる恍惚、宗教団体の輪、
どれも偽装されたワンネスだ。
恋愛のさなか性的体験の私とあなたが不可分になる、触っている手が触られる
感覚器官そのものになる主客の転倒それも、偽装されたワンネス、
でもワンネスへのヒントにはなる、本当のワンネスには、
媒体するものがない直接的で自然なものだ。エクスタシーとは無縁な静かなものである。
だからフェスやコンサートのような飛びはねとも違う、
でもこれもワンネスへのヒントになるから大いに推奨したい。
われわれは初めから自由である。
現代哲学はこの一言を見いだすために奉仕される尊い営みだと思う。
私はフェイスブックをやっているが、そこにはこういうことは書かない。
昨日はおれ70歳だった、今日は20歳だった、そう書いてもいいが、
あそこはひとつの「常識的」な社会だから、そちらの言葉で語らなければならない。
それはそれで重要なことだ。
ホームレスが橋の下で黒いゴミ袋に顔を突っ込んで寝ていた。
いたたたまれなくなって声をかけた。生きていた。
車通りの多いところ、だれもが無関心だった。
近くには宗教施設が点在している。救済を叫びながら、ホームレスは対象外だった。
お金をくれる人が救済の対象。
宗教団体は宗教とは関係がない。
マルクス主義者がマルクスとは関係がないように。
本物の宗教とはマザーテレサのように、あるいはガンジーのように、
たったひとりの謙虚な慈悲心から生まれる。
お金ともましてや政治とも関係はない。
何度でも云うが、いや初めて云うが、つまり大事なのは愛である。
それも組織、団体からではなく、単独から広がっていく愛である。
それだけが自由である。
過去もない、未来もない。
今だけでお腹いっぱい。
過去を許し、他人を許し、自分を許すことができた。
7月21日の選挙に行こう。
美しい国にするといいながら原発を推進する党を躍進させてはいけない。
候補者の言い分ではなく、党の方針をよく読もう。
当選したら候補者はたんに党の方針に従うだけである。
争点は三つ。
1TPPの推進
2原発の再稼働
3平和憲法の改正
TPP賛成→自民、維新、公明、みんな、幸福実現
原発推進→自民、幸福実現
原発ゼロ→生活、共産、社民、みどり、大地、緑
9条改憲→自民、維新、幸福実現
原発ゼロを支持する党がなぜまとまらないのか、、なぜ連帯できないのか。
私とあなた、おれの土地、あなたの土地、おれの財産、あなたの財産、おれの国とおまえの国、
線を引いていくのがほんとに好きなんだなあ、古い人間というやつは。
小森陽一
自民党改憲案

EZLNポスター
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2013/07/09 Tue 08:17 [ Edit ]
彼岸花さん
fukashiさん。こんにちは。^^
ほんとにね。どうしてひとは、こころの深いところでの共感が出来ないんでしょうね。
街ですれ違った知らない人とでも、ふと雲を見上げて見かわした目だけで共感できるものを…。
現実には、これほど日本が危機的状況に置かれているとわかっていてさえ、選挙で共闘が出来ない…。小さな解釈の違いを気にし、過去のいきさつにこだわり、言葉遊びのような議論でプライドを傷つけあって別れる…
ほんとうに残念です。
今、投票に行って来たけれど、12時の時点でわたしの地域では前回の参院選より、3%ほど投票者が少ない…。
投票は、国民が直接政治に意思表示が出来るほとんど唯一の権利なのになあ…
こういうふうに現実に絶望すると、過去のひとが表わしてくれた書物…そこに、深い共感と慰めを見ようとしてしまいます…
でも、ブログのお仲間は嬉しいなあ。
ありがたいなあ。^^
暑中お見舞い。^^
http://www.youtube.com/watch?v=TMCf7SNUb-Q&feature=share&list=FL26qktQOBjM7rYHgWbBCAJw
ひょっとしてfukashiさんに教えていただいた映像だったりして?(笑)
ほんとにね。どうしてひとは、こころの深いところでの共感が出来ないんでしょうね。
街ですれ違った知らない人とでも、ふと雲を見上げて見かわした目だけで共感できるものを…。
現実には、これほど日本が危機的状況に置かれているとわかっていてさえ、選挙で共闘が出来ない…。小さな解釈の違いを気にし、過去のいきさつにこだわり、言葉遊びのような議論でプライドを傷つけあって別れる…
ほんとうに残念です。
今、投票に行って来たけれど、12時の時点でわたしの地域では前回の参院選より、3%ほど投票者が少ない…。
投票は、国民が直接政治に意思表示が出来るほとんど唯一の権利なのになあ…
こういうふうに現実に絶望すると、過去のひとが表わしてくれた書物…そこに、深い共感と慰めを見ようとしてしまいます…
でも、ブログのお仲間は嬉しいなあ。
ありがたいなあ。^^
暑中お見舞い。^^
http://www.youtube.com/watch?v=TMCf7SNUb-Q&feature=share&list=FL26qktQOBjM7rYHgWbBCAJw
ひょっとしてfukashiさんに教えていただいた映像だったりして?(笑)
2013/07/21 Sun 13:58 URL [ Edit ]
fukashi
彼岸花さん、こんにちは
暑中見舞いありがとうございます!
イルカの動画、癒やされました。
なんか愛情のような優しさを感じました。
投票率は低いようですね。
日本の行く末を決定づける選挙なのに。。
「自分の一票ではなにも変わらない」という無力感があらゆるところに忍びこんでいますね。家庭にも教育(狂育?)にも学校、職場、地域に。為政者にとって都合のいい観念ですよ。その無力感はすぐに無関心さにつながっていますし。山本氏と三宅氏はなんとか受かってほしいな。
暑中見舞いありがとうございます!
イルカの動画、癒やされました。
なんか愛情のような優しさを感じました。
投票率は低いようですね。
日本の行く末を決定づける選挙なのに。。
「自分の一票ではなにも変わらない」という無力感があらゆるところに忍びこんでいますね。家庭にも教育(狂育?)にも学校、職場、地域に。為政者にとって都合のいい観念ですよ。その無力感はすぐに無関心さにつながっていますし。山本氏と三宅氏はなんとか受かってほしいな。
2013/07/21 Sun 16:22 URL [ Edit ]
s
この記事のタイトルがとても良くて、頭で反芻します。言葉の音が良くて。今日は仕事中 タイトルが頭の中で幾度も鳴りました。
この記事もとても好きです。
きっと私の理解力ではわからない部分も多いのですが、ただ好きだと感じました。
私もFacebookをやっていて、そこでは常識的というか、きっと相手が思う自分像からかけ離れた発言は許されなくて。
常識って何なのでしょう。
自分の感覚を自分が表現したい言葉で文章にすると、何故だかマズイものに触れたように皆顔を背けるのです。あの人は少し変わっているのだと。ただ、その時に在った空気が好きだと真正面から伝えているだけなのに。
自分の在り方はとても難しいですね。
この記事もとても好きです。
きっと私の理解力ではわからない部分も多いのですが、ただ好きだと感じました。
私もFacebookをやっていて、そこでは常識的というか、きっと相手が思う自分像からかけ離れた発言は許されなくて。
常識って何なのでしょう。
自分の感覚を自分が表現したい言葉で文章にすると、何故だかマズイものに触れたように皆顔を背けるのです。あの人は少し変わっているのだと。ただ、その時に在った空気が好きだと真正面から伝えているだけなのに。
自分の在り方はとても難しいですね。
2014/05/20 Tue 23:01 URL [ Edit ]
sさん
コメントありがとうございます。
他者は異物であるとコミュニケーションが躓くから、つねに自分の分身であってほしいと願っているのかもしれません。
でもそれが崩れたところから本当のコミュニケーションや他者理解が始まるのですが、それは苦痛をともなうものかもしれませんね。FBはこのあたりのレベルが低いのですが、低い中での表層的なコミュニケーションと割り切って「社交」すれば楽しめるのかも。自分は苦手だけど。ある意味、嘘をつく技術が嘘を苦痛としない人間性が求められているのかも。キャバ嬢みたいな。
コメントありがとうございます。
他者は異物であるとコミュニケーションが躓くから、つねに自分の分身であってほしいと願っているのかもしれません。
でもそれが崩れたところから本当のコミュニケーションや他者理解が始まるのですが、それは苦痛をともなうものかもしれませんね。FBはこのあたりのレベルが低いのですが、低い中での表層的なコミュニケーションと割り切って「社交」すれば楽しめるのかも。自分は苦手だけど。ある意味、嘘をつく技術が嘘を苦痛としない人間性が求められているのかも。キャバ嬢みたいな。
2014/05/22 Thu 08:10 URL [ Edit ]
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