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2009.07.07
きょうはサイパン島陥落の日

7月7日は七夕の日であるが、この日に65年前のサイパン島陥落を思い浮かべる日本人はどれくらいいるのだろうか。それ以前にサイパンが日本の領土だったことを知っている日本人はどれくらいるのか。
サイパン島へは旅行に行ったが、今では日本人の一大観光地となっている。
この島は狭く、身を隠すところがあまりない。周りを軍艦で囲まれれば、生き残れないだろう。銃痕の残る建物があちこちに放置され、ジャングルに入れば、飢えに苦しんだ日本人の食べた貝殻やピストルの薬莢などが散らばっている。神社も残っている。野村進の『日本領サイパン島の一万日』に詳しい。
沖縄は南部に追い込まれ断崖へと自死していったが、サイパンは北部に追い込まれている。北部は人気も少なく、異様に暗い。アメリカからはバンザイクリフと呼ばれている崖がある。
サイパンの海はカクテルのような飲みたくなるほどの鮮やかなエメラルドグリーンで美しい。
椰子の木の下で海辺で遊ぶ日本人を見るとはなしに見ていた。その中に小さい子を抱えた母親がいて、その子供に向かって母親が日本の童謡「ふるさと」を歌い始めた。その瞬間になにか空気がザワザワザワと揺れたというか、揺さぶりをかけられたような感じがして、しばらく呆然としてしまった記憶がある。自分はとくに 霊感はないけれど、この地で非業の死を遂げた日本人が、この地で不意に故郷の懐かしい歌を聞けたとしたなら、嬉しいのではないのかと、ふと思った。音楽というか歌の力をその時はまざまざと思い知らされた気がした。(飯島直子は、死んだ日本兵がかわいそうだからとサイパンのホテルで裸踊りをして見せたと語っていた。そしたら霊体が背後 に900体以上ついてきてしまって、霊能者に怒られたという)
自分のサイパンへの思い入れは深く、たびたびこのブログでも取り上げたい。
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