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2012.02.23 ぼくはまだ
急な日射の熱さ。
でも気温からすれば、きっと初冬くらいの寒さはあるのだろう。
初冬の時のとつぜんの寒さに気が滅入ることもあったが、
今日の体感は幸福な訪れのようだった。
体感があくまで差異によるものでしかないなら、
結局なやみであるとかかなしさ、あるいは未来や過去といったものも、
全く違ったふうにとらえることが出来るだろう。


小島信夫の『私の作家遍歴』を読むと、自分の人生の残された時間の短さに戦く。
藝術というもの大きさ長さ。
切実に藝術は長し人生は短しが迫ってくる。
ぼくは何回生まれ変わればこの叡智になることができるのか。
でもこの絶望はこんなにもよろこばしい。
この書物の提示した大きさに触れていることでなんとか生きながらえることができるようだ。


サルトルはナチス占領下のパリがいちばん自由だったと語る。


彼は情熱のおもむくままに、日本に帰化して、小泉八雲と名のった。しかし彼は、夢から醒めると、間違ったことをしたのを悟った。『日本事物誌』チェンバレン


もっと遠くへ行きたい。もっと、もっと。
でも時間がない。


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