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20代を過ぎて、30代、そして半ばにくると、自分が時間(過去?)を持っていることに気づく。

つまり、10年とか15年とかの時間の塊を自分が抱え込んでしまっていることに気づく。

もっと、すなわち老いていっている。

たとえ10代でも時間を抱え込んだ者はきっと老いていっているにちがいない。

こんなこと以前は考えたこともなかった。

停滞しているのか転がっているのかよくわからない。

でも老いることにかすかな希望を抱いているのはまだ若いと言えるのかもしれない。

今読んでいるのが森敦の『月山』という作品。60歳くらいのときに書かれた傑作で老いということが書かれているわけではないけど、自分の頭の中に老境の彼が読んでいる間中そばにいる。だからこんなこと考え始めたのかもしれない。そもそも。

いやそもそもは、60過ぎたうちの社長が最近とくに物忘れがひどく周囲を唖然とさせてしまうこと度々であるからだ。


* * *




すでに老いた彼女のすべてについて語らぬために 青山真治


一九六八年。わたしにとって、文字どおり指で触れるように老年が訪れた年 ミシェル・レリス





良い夜を


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