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もういいかげんにしたらどうだ、と言いたくなるくらい休まず雨が降り続いている。


日中に突然あたりが暗くなって激しい雷雨になる。
闇を感知して街灯がつく。
深夜と早朝が同時に共存しているような世界になる。
可視光線の影響か、あたりはすごく青い。
映画で早朝や夕方を表現する時にレンズにかけるブルーフィルターのようだ。
映画「インサイダー」の終幕近く、アル・パチーノが海辺で電話するときのブルーをいつも思い出す。


紋切り型の雨上がりの虹が空にかかる。
だけど、何度でも心を奪われる。
一瞬のうちに輪郭を濃くし、そして曖昧に雲の中に消えて行く。



***
普通に買えば何万もするであろうセザンヌの厚い画集をブックオフで500円で買う。
セザンヌの絵を見て、社会的な記号作用から身を遠ざけたいと今は切に思う。


極端に暑くなる。
前田英樹氏の『絵画の二十世紀』にうちのめされる。
簡単にうちのめされすぎか。
これから何度でも読み返す導きのテキストとなるだろう。
これを読まずに死んではいけないという本が自分にはまだまだたくさんあるのだろうと思う。

「太陽を黄色い染みに変える画家たちがいる。が、また別の画家たちがいて、彼らは自分の芸術と知性とによって黄色い染みを太陽に変えるのである」ピカソ




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