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崎津



端っこに行きたくて、天草エリアに出かける。
端っこに行けば、イオンとかユニクロとかの均質な風景から逃れられる。
でも端っこには火力やら原子力の発電所があったりする。


遍在するイオンとかユニクロを見るたびに、今の生を強制されてるかのような気分になる。
馴染みの薄い不知火とか宇土とかいった地名を道路標識で見るとかすかに生が活気づく。
コレジョやオラショ、ハライソといった言葉には血の匂いさえするが。


天草の作家石牟礼道子の『アニマの鳥』を読みたかったが本屋にはなく、
世界文学全集にも収められた『苦海浄土』を買って読む。
連休終わりの軽い読書のつもりだったが、とうとつに打ちのめされた。


以前からなんとはなしに気になっていた洋菓子屋に立ち寄ると、
以前から気になっていた人がそこで働いていた。


1000年に一度のものが今起きるという世界の深さを受け入れたい。
そこにセザンヌの絵画やベケットの小説、ドゥルーズの哲学があり、
五月の光も私と他者の生と死もそれとともにある。
1000年に一度のものが今たとえ起きなくても、つねにそうなのだ。


「なぜ別の革命が今や可能になったと考えないのか」ドゥルーズ=ガタリ


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