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2009.06.26
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夕日や満月を見ると、完璧な円について考えてしまう。
フリーハンドできれいな円形を書くのは案外難しい。
昔のグラフィックデザイナーや漫画家は若い頃、幾度も練習したことだろう。
手塚治虫は円を描けなくなって引退を決意したとも聞く。
しかし完璧な円はどこにあるのだろうか。
満月のアウトラインを見て、自身のイマージュを補正することはできるのだろうか。
東京の地下鉄のロゴマークを見ると、デザインの教科書を思い出していた。
こういった記号は約物と呼ばれ、」とか・とか`とか”とか~とか/とか)とか>とか
いまは絵文字の主役になっているが、ぼくはこの約物が書体以上に偏執的に好きなのだ。
マイケル死去。繰り返されるVを見ると、改めてその黒人特有の歌唱力とダンスの腰や背中のキレが尋常でないことに気付く。彼はプロのダンサーではなかったけれど、プロのバックダンサーよりも「表現」としてのダンスに到達していた。
人には時代をつくる人と時代にのっかる人の2種類のタイプがいるけれど、前者は少数でたいがいハッピーとは言えない死を迎える。
彼のダンスを見ると、独創という言葉の定義を更新させられる。なんなんだあの踊りは。
外では暴走族がぶっ飛ばして、けたたましい騒音をがなっていた。なんかマイケルと関係があったらおもしろい。人の欲動の暴発のきっかけはなにであるかは、わからない。
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