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2009.06.20
Jリーグの憂鬱なポジション

地元大分のトリニータは最下位で負け癖がついて11連敗。昨年はリーグ優勝争いにも絡んだり、ナビスコ杯を制したりして最高の結果を出し、監督も経営陣も祭りあげられたが、今年のあまりのギャップにサポーターもどうしていいのかわからない。しかし失点シーンなんか見ると、びっくりするくらい相手に自由にプレーをさせていて、組織がまったく機能していないのが如実に反映されている。
それ以上に気になるのが日本代表選手の扱いで、よく「Jリーグで活躍することで代表に呼んでもらう」という発想がマスコミや選手自身にあるけど、これは歪んだ認識ではないのかと思う。野球のWBCでもそうなのだが、選手はまずもって禄を食む自身の所属するチームで結果を出す責任がまず第一だということで、それが前提にあって、あとは日本人としての志の問題で日本代表という位置づけがあるのだということをおさえる必要があるのではないか。
日本代表戦、W杯は視聴率も高く、お金になるのでそれ中心の報道がなされるけど、Jリーグを今のように捉えることは、Jリーグの価値を下げることにしかつながらず、軽視以外のなにものでもなく、結果的に質を落とすだけである。主君は岡田ではなく、各チームの所属する監督なのだ。代表とJリーグを上下に据えるのではなく、あくまで別の圏のものとして捉えること。W杯は楽しいお祭りか選手の価値を引き上げる市場で、あくまで本業はリーグにあることはヨーロッパなどでは常識なのだが、まだ日本ではリーグが成熟していないのか。まずはJの試合がもっと高レベルになって、代表の試合がお粗末に感じられるものになっていく必要がある。
それ以前に代表でない人間は価値が低いという視線と代表に協力しないのは許されないというファシズム的な考え方をつくってしまった儲け主義の広告会社やマスコミの罪を糾弾すべきか。
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