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蛍光


友人宅の近くには池があって、蛍の明滅が見られた。
写真には写せなかったが。
20匹くらいだったろうか。
昔は1000匹は軽くいたらしい。

それにしても蛍の光は人工の光に似ている。ぎょっとするほど。
光というものの形式はヴァリエーションとしては少ないのかもしれない。
それでも途方もなく美しい。
つかまえて、手のひらの上で明滅して、手からこぼれてズボンへと落ちていって、飛んで消えていく、このはかなさ繊細さは、人を自省へと向かわせる。

朧とか夢幻とか蜃気楼とかに人は強く惹き付けられるのはなぜだろう。
おぼろげゆえのリアルさというものがそこにはあるはずで、逆にここを迂回しないと、見ようとするものが見えないのだと思う。映画とか文学のリアルさというのはまさにこういうことなのだと思う。


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