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2010.05.27
放たれた瓶が爆発するまで

うすら寒いというより、はっきりと寒かった。
ここ半年くらいはずっと仕事が忙しかったので、ブログの記事が書き殴りに近い突発的なものになっていて、深いところまで届いているのか疑問に思う。最近は仕事も落ち着いてきて、ぽつぽつと頭の中に空白というか遊びの余白の部分が出てきて、もっとマシなものを書けるんじゃないのかと思えるようになった。無駄な思考とか遠回りが書くことを面白くする。かといって力む必要はないが。
戦前の教科書が古民家の倉庫から出てきた。
ドイツの国旗が鉤十字だった。
ちなみに出版社は凸版印刷。
かなり保存状態はよかった。
ここは戦前の教科書だけでなく、戦前の雑誌とか本とかが平気で捨て置かれていた。
なかにはかなり価値のあるものもあっただろう。
fukashiさんに読まれ、こうしてブログにアップされるのをそれは待っていた。
あれは凄く怖かった。
遭難者が自分の居場所を知らせるために、テープレコーダーに「たーすーけーてーくーれー」と叫んで録音してたり、白樺の枝でHELPという文字を作っていた。もう既にその遭難者は絶命しているのにその録音された声が数年後にわれわれに届く。テレビで放映される。遅れたけど、届いた。のと結局届かなかったの差は大きい。
ブログはなにかに似ていると思っていたら、投瓶通信だと思った。風船通信でもいい。
誰に届くかはわからない。自分が死んだあとにやっと届くかもしれない。届いても誤読されるかもしれない。東浩紀氏は届いてくれることを「祈り」と呼んでいたような。ブログはfukashiさんの祈りかもしれない。だがなんの祈りなのだろうか。なにを果たそうとしているのだろうか。それはすごい破廉恥かもしれない。でも祈らずにはいられない。
書かれたものが入った瓶を海に放つこと
川とか湖じゃなくて海
海とか魚とか藻屑とか、どこかの浜へ行くのか
また自分の足元に戻ってきても
また海へ放り投げる
みんなも遭難して 漂流しているのだろうか
爆発した
外に出たら風が強くて。さらに寒くなっていました。
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