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2010.04.17 民泊
手製うどん


環境NPOの研修で安心院の有名な築160年くらいの古民家に泊まる。
柱や床や天井、備品にいたるまで信じがたいほどの時間の澱が埋め込まれ滲み漂い、空間そのものの時間の流れ方が他とは全然違う。
そんなに大きい屋敷ではないのだけど、なにかに包まれている感が確かにあって、実家にいるときの安らぎは自分とその家との固有の関係から生じるものだとしても、この古民家の安らぎはもっと普遍的な溶け出し方をしているように思われた。

棚のところに何気なく古い本が置かれてあって、それらをぱらぱらと見ていた。どれも大正とか昭和の戦中のもので、中に地理の教科書があったのだけど、それは戦中のもので、日本の領土が朝鮮とか台湾とか樺太にまで及んでいた頃のもの。朝鮮州と書かれてあった。歴史で日本のかつての膨張ぶりを学ぶのはこうした本物の地理の教科書を見た体験のほうが切実なものとなる。国旗の一覧もあって(今と教科書の形式がほとんど同じ!)ドイツの国旗がナチスの鉤十字のものでおもいっきり笑ってしまった。

五右衛門風呂に初めてはいった。
足下からじわじわとやわらかい熱があがってきて、気持ちよかった。

おばあちゃんお世話になりました。



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