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2010.04.14
思考過程

木のもっているオーガニックな線をそのまま生かす迫力。
豪胆。生命そのものへの讃歌。
急激に冷え込む。
いえから出たら、これって冬のにおいだ、思われるものが私をつつんだ。身が引き締まった。
すでに冬は懐かしいものになっていた。とても。
いつもと同じ服なのに、とても薄いものに感じた。
ねこが舞い散っていく桜吹雪のなかを駆けていった。
神々しかった。
「崖の上のポニョ」に続いて「ポニョはこうして生まれた~宮崎駿の思考過程1」をDVDで借りる。あるブロガーさんからのおすすめ。
すばらしい。すばらしすぎる。
正座して見ていたいくらい、厳粛な時間がここには流れている。
映画であれ、小説であれ、音楽であれ真に創造する者として学生だろうと巨匠だろうと単独の崖っぷちに立たざるをえない頭の中をかいま見ていることの奇跡。最近の北野武に欠けているもの。
5巻くらいまであって全編10時間は軽く越すのだろうが、この長さにも必然性がある。
まだ1巻目の途中。なんて勇気の出るドキュメンタリーなんだろう!
以下走りメモ書きした宮崎駿の言葉(細部は違っているかも)
「同じ事をやるのであれば、過去の作品を見てくれればいいだけ。やらなかったことに踏み込む」
「何にむかって、何をつくりたいのかというポイントをつかむ」
「自分の手(覚えた技術)と戦っているんだ」
「最初の絵は大事なんです」
「(描いた絵を見せながら)違うんです。頭の中のものと」
「じぶんの頭のなかのものと実際の肉眼で見えるものとのギャップに皆なんで悩まないのか分からない」
「仕事に関係のないことが一番仕事に関係している」
「大災害にならない海の膨れ方ってあるんじゃないのか」
尊い。あまりに尊い。
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