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黄色いものが視野に飛び込んでくるようになった。
枯れ野を見慣れた視覚にはそれはとても眩しく輝かしいばかりだった。
桜はすでに春の完成で、その前のささやかな春の声を聞き取りたい。

海のなかの生物たちを追いかけた番組をぼおっと見る。
最近、アフリカのサバンナの動物たちとか、海の生物とかの番組を見ると深いところで感動する。
動きそのものに神秘を見てしまう。
在ることの神秘、さえも。

擬人化したナレーションは最悪なのでもう音を消してみると、すごいものが迫ってくる感じがある。
まるだし真実が動物の生命にはある。
逃げたり、食らったり、交尾したり、隠れたり。
そう逃げることはとても重要なのだった。
みな前方へ逃げるのだった。
倒れるときも前へ倒れるのだった。


食って、寝て、女を抱く。これだけが人生だと安藤昇氏が言っていたのをなぜか思い出した。
こきたない中華料理屋に置かれていた大衆紙にその言葉は書かれていた。



ふきのとうの苦みにはきちんとした自然の摂理からくる理由があるらしい。
冬の間に滞ってしまった代謝の活力を活性化させ、脂肪を流してくれる。
身体を刷新する苦み。
冬眠から目覚めた熊は、まずふきのとうを食するという。
出発の味はまず苦い。


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