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2010.03.09 家路
まどのあたり


車のルームミラーから後方の車の車内の様子がありありと見える。
たとえ夜であっても暗がりの中に人は街灯やら信号灯やらに照らされて浮かび上がっている。
今日の夜の帰りの後ろの車は中年の女性で、吸っているタバコが蛍のように明滅していたのが目に刻まれた。
タバコは体には悪いがたましいにはいいと言った人がいたことを思い出した。
タバコがたましいを解きほぐしているように思えた。
疲れと充実感そしてある種の安堵が入り混じった表情がみなの帰りの顔だ。
哲学や映画は夜から始まる。

とてつもなく急に寒くなって、雨降りの1日だったのに夜はオリオンが雲間から輝いて、香りの芳醇な焼酎をいただいて、それをのみながら、そんなことを思った夜。


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