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2010.03.03
それを話せ

小用のトイレの壁に先人たちの言葉が掲げられていた。
トイレという空間はふっと緊張から解き放ち、無意識が意識を包み込む場にもなり、
こういった時に眼前に言葉が目につくと心に簡単に刷り込まれる。
中学生の集団が下校してるのが窓から見えた。
傘をさしている人とさしていない人がいる。
霧雨ならささない人と霧雨でもさす人。
でもそのうち、さしている人もささない人を見て傘をつぎつぎと閉じていった。
一輪の花を手にしている。
卒業式だろう。
高価な装飾品を贈るより一輪の花の方がかけがえのないものに見える。
ただ一輪の花を手に持って歩いているだけなのに、とても輝かしい存在に見える。
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