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2010.02.09
凹

不気味なくらいの温度上昇。大雨。
激しい気象の変化が精神の在り方に影響を与える。
木造りの家にお邪魔してたら、バラバラと雨音が屋根を激しく撃っていた。
こんな雨音を聴くのも久しぶりだと思った。
ひさしぶりに凹むことあり。
じぶんは凹んだときは、酒をかっくらったり、暴食したりということはない。
それで解消できるような回路ができていないのだろう。
何時間でも歩いたりとか、自然の多いところに行ったりとか、長い時間眠ったりとか、とにかく一人になってじぶんの世界にこもって考えたい。考えてどうなるわけでもないが。根暗な性格のため、凹むとどうしてもベクトルが内側に向いてしまう。酒とかで解消できるのは外に向いている性質の人かもしれない。
じぶんの短所や長所といったものがはっきりと自覚できている段階がまずひとつ。そして、じゃあその特性とどう向き合っていくのかということが次に出てくる。特に他人と自分が容赦なく比較された場合は短所というものが際立ってくるだろう。
コンプレックスという言葉をしばらく忘れていたけど、ひとはなにか自分が他人より劣っている点や勝っている点をすぐ見つけようとする。そして自分の定位といったものを見つけて安心する。いじめはこの地平において発生している。
自分の短所をなんとかカバーすべく奮闘することは社会的には大事なように映るだろう。好ましいものとして。
だが自分のオリジナリティは短所のなかにあるともつくづく思う。
単なる開き直りでも、怠慢でもなく、他人と比べて劣っているところを、そのままクリエイティブに肯定できないだろうか。そこには高低の価値観を自粉させる“笑い”というものが必要かもしれない。真剣な笑い。
悔しさや人を変化させる負荷は他人との比較のうちにしかないというのも、重要な真理。
そんなことをうだうだ考えていた雨の激しい夜。もうゆっくり寝ようか。
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