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2010.01.22
目的地

野良犬を見かけた。
ぼくが子どもの頃は野良犬が結構いて怖かったけど、いまはほとんど見かけることがなく、見かけるとなにかシュールな絵画かのように、その存在がとてつもなく不思議なもの場違いなものに映ってしまう。
視点が定まらず、体は薄汚れ、舌をだしながら、ふらふらと目的地もなくさまよっていた。
帰るべき場所あるいは目的地がないのに、足早に駈けていた。
こういったもの悲しさは猫にはない。
なんて猫は自由なんだとほんと思う。畏れすら感じる。
でも完全に野生化した(イリオモテヤマネコのような)猫は案外自由ではない。
放たれて野生のなかで生きる猫は自然というものの絶対的な支配下にはいる不自由な存在。
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