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2009.12.26
待つこと、デジタル、タイムラグ

待ち合わせをしていて、相手より先に着いてしまって、その時本を読みながら相手を待っている人って、なんか素敵だと思えてしまう。まあ、最近ではほとんど皆携帯をいじりながら待っていることだろうけど。
携帯がなかった頃は、相手が来るかどうかはほんと、その時間にならないとわからなかった。
結局来なかったことの悲しさ。モヤモヤしてしまって、まっすぐ帰ることができない。でも実際はお互いに待ち合わせ場所を間違えていたりとか、待ち合わせ時間そのものを間違えていたりとか、急用ができたとか、そんな非効率なすれ違いはもうこの地球上では駆逐されてしまうのだろうか。
学生の頃はよく本屋の新潮文庫のところでとか、作家名まで絞って待ち合わせをしたりしたこともある。友人は立ち読みでドストエフスキーを読んで待っていたのにはおどろいた。
フィルムの場合には現像するまで時間がある。デジカメのようにその場ですぐ確認できない。8ミリフィルムなんかだと1週間とかかかっていた。
デジタル世界の普及は待つことや時間差というものを消していっている。距離も消していく。
ウィキペディアで調べること。辞書を引くこと。メールを送ること。瓶に手紙を入れて海に流すこと。来ない人を想うこと。クリスマスの夜に靴下を準備すること。
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今住んでいる地域ではテレビ局の数が少なくて「すべらない話」を見ることができない。。見たい。。
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