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2009.12.21 ネットと精神
・いろんな方のブログを見ていると、しばしば「シンクロニシティ」について考えさせられる。全く関わりのないAのブログの管理者とBのブログの管理者が同じ時期に同じ国へ旅立っていたり、CさんとDさんが同じ内容の事を考えていたり、EさんとFさんが同じ人物について思いを馳せていたり、、、挙げていけばキリがない。偶然として捉えてしまうことは簡単だが、たとえば自分が今日掲載しようとしていた写真とGさんが今日載せた写真が似ていた場合は動揺するというか、偶然として済まされない感覚が残る。こういうときって、世界が一挙に自分と親しいものになる。緊縮するというか、じぶんの中に世界があるような。

・それとは反対にこちらの予想を大きく裏切る世界の様相と向き合ったときにはじぶんの外に厳粛に世界が屹立している感覚をもつ。世界の外に投げ出されたような。これらはコインの表と裏のようなものなのかも。

・シンクロ現象は自分の経験では子どもの頃からあってたけど、ネットの普及が進んでからもっと激しくなったような気がする。うまく言えないのだけど、ネットというのはすごい人の意識と似ているというか、意識というか神経と言ったほうが精確かな、そんな考えようによってはとてつもない宇宙を人はつくってしまったのではなかろうか。

・臨死体験で地球を俯瞰して見た人は多くいるらしいが、その人たちがグーグルアースのあの最初の地球のヴィジュアルと目的地を指定してズーミングするあの感覚を体験したら、既視感を覚えるのではないだろうか。

・知り合いの知り合いの女性がネトゲ廃人らしい。なんと会社でもずっとオンラインゲームをしているとのこと。その人は以前は相当優秀な社員で知られていた。恐ろしい。心だけは奪われたくない。しかしネットにはそんな魔物のような面が確かにあるのだった。不特定多数の人と繋がる事のエクスタシーって確かにあるな。孤独をつくのか。

・高校の頃、ラブレターを書いた。もちろんメールとかない時代。ポストにラブレターを入れたときの、あのカサッという音。取り返しのつかないところに、世界が進んでしまった音。

・でも反応がなかったので、これは無視されたのか親父さんに破り捨てられたのかどちらかだと思ったので、靴箱にラブレターを入れることにした。掃除区域が靴箱のある玄関周辺だったので、掃除時間に入れることにした。靴箱を空けたら、彼女の靴が黒ではなくて茶色で(ぼくはなぜか彼女の靴を黒だと勝手に思い込んでいたのだけど)しかもかなり艶があって光りまくっていて、それにすごく動揺した。こちらの予想を大きく裏切る世界の様相と向き合ったときだった。世界の外に投げ出されていた。ラブレターを入れることに、そんなことで躊躇してしまった。でもこのためらいこそが、いまでは輝かしい「なにか」なのだった。



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