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2009.12.03
タイトルないよ

写真とかブログとか記事とかにタイトルをつけることは簡単ではない。好きな行為だが。
写真に関しては見ている人に自分の見方を押し付けるつもりはないし、撮られたものはもう既に世界の側にある。
けど、なにもつけないのも芸がないし、なにかその世界に深く干渉しない程度に名前はつけたいし、タイトルをつけることは作者の重要な責務であるかもしれないとも思う。即物的なタイトルがいちばんしっくりくるが、自分を一鑑賞者として見立てて自分の見え方をタイトルにしてもいいのかなとも、一回転して思う。
ぼくは文章や写真に美しさとか奇麗さとか、かっこよさとか求めてない。全然。
結果そういうものを感じることはあっても、そこを目指していない。そこがゴールではない。
言葉になる前の感情だったり、人を無口にさせたり、理由はまったく分からないが人を前に駆けさせたりする力が言葉や写真、絵画、音楽、映画といったものにはあって、そういったものに自分の表現が触れたいと思っている。
理由もなく訪れる涙。
理由のあるものは理由によって破壊されてしまうけど、直裁的な感動というものは、人を沈黙に導き、波紋となり、動揺させ、人生を駆動させる。
にせものが多いから、なんとかほんものに触れなければ。
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