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2009.10.11
たまにはグルメの話を

夜、外に出てみると長袖一枚では寒いくらいだった。
むしょうに美味しい唐揚げが食いたくなり、近くの唐揚げ専門店に行って200g買って帰る。
空腹が満たせれば食はなんでもいいじゃないかという思いがある一方で、まわりにグルメな友達が多いせいか、うまいものを食べると心の底から人間うまいものを食べなきゃ駄目だなとも思う。調子のいい胃をしている。
それにしてもここの「唐揚げ専門店 とりあん」の唐揚げはうまい、うますぎる。
本当のおいしい唐揚げを食べたことのある人はどれだけいるのだろうかと、上から目線で語ってみる。
東京に住んでいた時はただ知らなかっただけだろうけど、おいしい唐揚げを食べる機会はなかった。
大分県に限らず九州は鶏肉の生産地で当然、鶏肉料理に様々なヴァリエーションがあり豊かである。
とくに唐揚げのレベルは高く、地元のフリーペーパーの唐揚げ特集なんか読むと、平気で小さな町に30、40軒もひしめく唐揚げ店を紹介している。同じ唐揚げと呼ばれても、同じものはひとつとてない。味はすべて違う。
にんにくやしょうがの風味のバランス。生地が片栗粉だけでなく、でんぷん粉だったり。醤油ベース、塩ベース。コショウ加減。二度揚げしたり、りんごに漬け込んだり、味もすべて違えば、見た目もすべて違う。ひとつひとつ並べてみたいくらい。
雨の多く降る熱帯雨林に住むヤノマミ族には、雨の呼び方が50以上あるように、大分の唐揚げもひとつひとつ名前をつけたいくらいだ。
ブログのランキングとかでグルメのジャンルのものが上位にくることが不思議でならなかったけど、食について書くことの楽しさってあるな、と書きながら思った。
村上春樹の小説では料理をしている描写がよく出るけど、そういうところが女性ファンの心をくすぐるのかな、とも思った。でも確かに小説で食の場面は少ない。3度は食べているはずなのに、省略されているけど、この省略ははたしていいものなのかどうか。
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