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2009.10.03 わが闘争
window,2007


満月がきれい。吸い込まれそうなくらい。
今日、この満月についてブログなんかで記している人はどれくらいいるのだろう。
ブログという形式でなくても、手帳やノートに書き記している人もいるのだろう。
同じものを見ているという共時性の幻想に支えられた強い快楽。
年末のカウントダウンなんて、その好例だ。

人は本質的にみな孤独。独りで生まれ、独りで死ぬ。
恋人や配偶者、家族がいて、孤独が紛れることはあってもなくなることはない。
他人との同調や共感といったものに、危険なくらいな快楽が潜む。
性交はまさに現実物理的につながることによって、その本質的孤独が霧消してしまうような快楽、幻想を人に与える。

映画の紹介でも「これは泣けます」というフレーズが多いのにゾッとする。
共感も同調もわれわれが生きていくうえで、とても大事な要素で、
たとえそれが幻想だとわかっていても、人間にとって必要不可欠な幻想だが、
行くところまで行けば、全体主義になる危険性を考えておかなければならない。
連帯や連携は重要だが、依存は危険。
そのバランス感覚は容易ではないが。

ブログって、共感系なのだろうか?
そんな共感系の銀河みたいな集合なのだろうか?





家のパソコンには迷惑メールは全然来ないけど、
会社のパソコンは、なんの因果か一日100件くらいの迷惑メールが来る。
超重要な仕事のメールがそのなかに混じって届くので、
取捨選択しなければならず、一苦労の毎日である。

迷惑メールというものは、件名タイトルでいかに開かせ、アクセスさせるかの勝負で、
「騙し」や「欺き」という戦略は知性によってなされる。
狩猟者が動物の知性を上回る罠を仕掛けることで、獲物を仕留めるのと同じ。

削除されれば送信者の負けで、開いてしまえば受信者の負けとなる知性の駆け引きだと考え、迷惑メールを楽しむこととした。

迷惑メールというのは、つまり出会い系というか出会わせるためのメール。
だから、こちらとしてはあからさまに卑猥なタイトル件名はまず削除の対象となる(約9割)。
これは問題外で、ここに知性の駆け引きはない。(でもこのあからさまなやつにほとんどの人が引っかかるのだろうと思うと、悲しくなる)

自分が思わず開きそうになった件名として「はじめまして」とか「こんにちは」、「突然メール失礼します」とかがある。一般的すぎて迷惑メールだと気付きにくいけど、出会い系臭が既に漂っている。

「怪しくはありません」
これは笑えた。開かなかったけど。開いてやってもいいかなとさえ思った。



以下、思わず開いちまった件名。僕の負け。

「落日故人情」
李白の漢詩が刻まれていた。。思わず開いた。

「RE:   」
うまいなあ。開いちゃうよなあ。

「この前はありがとうございました」「この間はどうも」「ご無沙汰しております」
これもひっかかった。。



これからも闘争の日々は続く。



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