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2009.10.02 雨情多情
dandan


さらさらと細く降ったり、車のフロントガラスを叩くように降ったり、夕方まで一日雨だったけど、雨は一定の感じで降るということはない。

雨に濡れることは不快なのだけど、それがある一定以上、つまりもう着替えたりしないとどうにもならないレベルにまで濡れると、逆に解放的というかやけくそになる。濡れても別にいいじゃないか、みたいな開き直り。サッカーをしていた頃は、雨でも試合はあるので、はじめは水たまりを周到に避けながらドリブルをするのだけど、もうズブ濡れになるとハイになって、あえて水たまりに突っ込んでいったりした。それは明らかに非日常的な体験で、そう考えると文明というやつはいかに雨に濡れないように構築されているのかがわかる。スーツとかズブ濡れになって、他の会社に乗り込んでセールスとかしたら、あきらかに異常と思われるだろう。

1994年に東京で大雪が積もった時にちょうど受験で上京していて、僕は本当に東京の雪景色に心底感動してしまって、降り出した雪に傘も持たずに徘徊し、ずっと東京の街を歩いて電車に乗ったら、みんながジロジロ見るのでなにかと思ったら、全身溶けた雪でズブ濡れになっていた。翌日、さすがに風邪ひいた。



***
昨日NHKでタモリが東京案内をしていた。「ブラタモリ」
タモリの本当の魅力を引き出せている番組は少なくて、この番組はよかった。タモリがのびのびと、そして多弁に生き生きと喋っていた。「笑っていいとも」みたいにタモリを時間の制約にはめてはいけない。「タモリ倶楽部」みたいに放置っぽく好きにやらせるのが一番タモリを輝かせることができる。
僕も東京の坂が本当に好きで本郷とか恵比寿とか挙げていけばキリがないほどお気に入りの坂がたくさんあるけど、タモリはそれを「高低差」という言葉に還元していて、一枚上手だと思った。でもなんで坂って、あんなにシビれるのだろうか。しとしと雨にぬれた坂もまたうまい。






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