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2009.01.07 書物の発酵
発酵したものがたまらなく好きである。

酒、味噌、納豆、チーズ、キムチ、塩辛…フラットではない味の奥行き。

これらが食べ物としてこの世にあってよかったと、つくづく思う。

読書も好きである。好きというより、自分にとっては「生きる」ということと同じ意味である。精神にとっての食事で、これが欠けると死んでしまう。本さえあれば生きていけると言ってみたい。

自分の読書のスタイルは「積読(つんどく)」というやつで、本を買ってすぐに読み始めることももちろんあるが、多くは買って本棚にしばらく並べられることの方が多い。そしてその並べられた本は、ある時突然、読まれることとなる。機が熟した。発酵したと言ってもいい。「食べごろ」がおとずれたのである。それはただその時の絶対のタイミングなのだ。それを本たちはしずかに待っている。


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