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norikura heaven



お昼に本を読んでいると、昼にも鈴虫が鳴いていることに気づいた。
鈴虫って、一日中鳴いているんだ。
お昼の鈴虫の鳴き声はとてもやさしい。


部屋からカラスの動きをじっと見ていたら、あれだけ憎々しかった感情が溶けていった。
かれらに知性があることは、動きを見ていればすぐに分かる。
すべての動きをいちいち考え込みながらやっている。
雀や土鳩なんか、まるっきり何も考えずに筋肉の自動律的な刺激反射によって、
動いているというか動かされているけど、カラスは違う。
首をかしげたり、平気でする。相当かわいいやつ。



ファミレスネタの続き。
ファミレスでバイトしている人たちの女性陣はまだまともだったが、
男どもの方がとにかくひどかった。
男の陰湿さは救いようがない気がした。

店内にケーキとかのデザート系が冷蔵庫に保管されていて、それは賞味期限が過ぎると廃棄するようになっているのだが、それらは捨てずにその時いた人がもらうような暗黙のシステムになっていた。
ある日、自分のシフトの時にケーキが余っていて、やはり捨てるのがもったいないなと思ったので、持って帰って食べたら、翌日男どもが誰が食べたんだ!と騒いでいて、唖然としてしまった。シフトを見れば自分が持って帰ったのは明らかで、聞こえるように言っていたその陰湿さに情けなくなった。それと同時に食べ物の恨みは怖いという格言を思い出していた。

また店内の奥には控え室のようなところがあって、まあそこはバイトの人たちがたむろする場所でもあるのだけど、ある男がそこに自由帳のようなノートを置き、皆でそこにイニシャルで店内の人の悪口を書いていった。
その当時はネットも普及がまだの頃だったので、今思えばネットいじめの原型のようなものがそこにあった。
イニシャルと言ってもスタッフは20名くらいなので、誰について書いているのかすぐに分かる。
匿名をいいことに、書きたい放題書いていた男たちが救いようもなく醜かった。

彼らは、人の足を引っ張ったり、人を貶めたりすることの技術は異様なほど磨かれていて、そんな能力だけ伸ばしてどうするんじゃいと思った。そうしないと生き残れない寒い環境にずっといたんだと思った。自分がいじめられないために、他人をいじめるみたいな。
自分はそういうコミュニティの外にいたので、なにかを書かれても傷ついたり怒ることもなかったけど、今思えば、こういう悪意に関してはきちんと怒って抗議すべきだったなと思う。
ひとりひとり向き合うと悪い人ではないのだけど、集団になると悪意がむきだしになって、人を貶めていく感性がわからなかった。

そのノートを初めて開いた時、「こいつ、バイト選び間違えたよランキング」1位に自分のイニシャルが書かれていて笑えた。彼らは他人を分析・採点するのに長けていた。でも当人自身が分析されたり採点されたり責められたり、追い込まれたりすることには極端に弱かった。びっくりするほど。弱い犬ほどよく吠える喩えを思い出した。

彼らはいま、どのような社会人になっているのだろうか。
未成熟から成熟へ向かうある一時期のあり方ならいいが。


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