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2009.09.17 中毒性
wadachi



朝、気温差が激しかったのか、自転車のサドルが朝露に湿っていた。

朝日と夕日は明確に違うが、今朝玄関を出たら、
夕日のような光が広がっていた。
一概には言えないけど、夕日はアンバー系というか、琥珀色の印象が強い。
朝日はホワイトもしくは青みがかった白か。
でも今日の朝は光が琥珀色だったので、夕方を思い起こさせた。

風景は心象をそのまま反映する。
朝は憂鬱だったり、やるぞという気分だったり、
夕方は仕事からの開放感だったり、疲労感があったり、
それが風景にそのまま反映される。
朝の陰鬱な曇り空は、そのまま自身の陰鬱と強く響きあい、
心に穴を穿たれる。
風景に心が反映されるのか、心に風景が反映されるのか、
それは離れずの関係にある。



Jリーグのあるチームのスポンサーからパチンコ屋が撤退した。
パチンコ屋はチームのユニフォームの胸に広告を刻むことができないらしい。
青少年の健全な?育成のためだろうか。

自分の実家は数年前まで三方をぐるりパチンコ屋に囲まれていた。
でも堅実な親は子供がパチンコなどのギャンブルの道に走るのをひどく嫌い、
パチンコをやる人間の低俗さについて滔々と刷り込みをかけた。
そのせいか、自分はパチンコ屋に生理的な嫌悪感があり、
パチンコが好きな人間と価値観を共有するのが難しい人間になった。

パチンコ屋とラブホテルだけが繁盛している日本各地の田舎の風景に、
おそろしく失望してしまう。

パチンコをやる人間に話を聞くと、あれはもう完全に中毒の世界で
パチンコ屋のにおいとか、音とかを聞くだけで、体が快感に包まれ、
店の中に入ってしまうらしい。恐ろしい。

でも自分は活字中毒で本がないと死んでしまうよな、と思うと
あんまり大差ないのかもしれない。
本屋のちくま文庫とか哲学のコーナーの前に立つと、鳥肌が立ってしまう。

小学校の頃、憧れていた先生がささっとパチンコ屋に入っていくのを
見たときには、見てはいけない大人の事情を覗いたような気持ちになった。



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