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2009.09.04
月に、尽き

今日は月が、もの凄くデカかった。しかも満月か。月の位置が低いと比較になる建物とかに近づくため、大きく見えるらしいが、本当に今日のはデカかった。満月は人を狂わせるという。犯罪も増えると聞く。確かに惑わせるなにか怪しい力があるような気がする。
自分は満月を見るたびに、昔の人も同じように見ていたことを想い、戦国の世に戦で敗残し、刀が折れ、矢が尽き、山中に逃げまどって、疲れ切り、木の根元に座り込み、ふと顔を上げると満月が煌々と夜空に照っているのを見て、悲しみと悔しさに涙がこぼるる様をなぜかリアルに思い浮かべてしまう。前世でもあるのだろうか。単なる司馬遼太郎の読みすぎか。
昔のJACCSカードのCMをYouTubeで発見する。6話連続でどなたか編集してくれている。ありがたい。
http://www.youtube.com/watch?v=ChqpgaZlSJA&feature=related
このCMのオンエアは7、8年くらい前になるのではないか。
オンエア時は、この頼りない場当たり的な村上淳に図々しく勝手に自分を重ねて見ていた。自分の置かれていた状況が似ていた。というか、かなり食い入るようにこのCMを見ていた。
演出がステレオタイプであるものの、村上淳の頼りなさ、不器用さ、伊藤歩の意思の強さ、芯の強さ、清々しさ、そして音楽が、たんに消費され忘却されないCMに仕上がっている。「自分の夢に、嘘はつけない」というキャッチフレーズも憎い。ご利用は計画的に、より怖い。昔のCMの方が質が高い。2人とも目がきらきらしている。
季節の移り変わりに呼び覚まされる記憶もあるが、当時流行っていた音楽やCMによっても同様のことが起こる。自分の重かった当時のことが思い出され、胸が苦しくなった。というか、泣けた。
村淳の迷いと成長にも、伊藤歩の前へ進む力にも、音楽にも泣ける。こんなエモーショナルなCMってあるのだろうか。
検索すると、このCMに思いを込めて見ていた人は結構いるみたいだ。
バックに流れる山下達郎の「蒼茫(そうぼう)」という曲はマイナーだが、歌詞もメロディも彼の最高傑作なのではないのかと密かに思っている。彼自身特別な曲であると述懐している。
凍りついた夜に、「凍りついた夜には ささやかな愛の歌を~♪」と鼻歌を歌いながら、冬の暗い寒い三鷹の夜道をとぼとぼと一人で歩いて帰っていたのを今でも思い出す。笑
この曲について「嬉しいときも、悲しいときも、幸せなときも、つらい苦しいときもずっと聞いてきた、一番大切な曲です。」とコメントしている人がいた。まさにそんな名曲。山下達郎の他の曲は申し訳ないがあまり聴かないけど、この曲は個人的な思い入れもあり、星5つ。
蒼茫
遠く翳る空から
たそがれが舞い降りる
ちっぽけな街に生まれ
人込みの中を生きる
数知れぬ 人々の
魂に届くように
凍りついた夜には
ささやかな愛の歌を
吹きすさんだ風に怯え
くじけそうな心へと
泣かないで この道は
未来へと 続いている
限りない命のすきまを
やさしさは流れて行くもの
生き続けることの意味
誰よりも待ち望んでいたい
寂しさは琥珀となり
ひそやかに輝き出す
憧れや名誉はいらない
華やかな夢も欲しくない
生き続ける事の意味
それだけを待ち望んでいたい
To find out the truth of life!
たそがれが降りて来る
歌声が聴こえて来る・・・
La La La La・・・
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