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kusunoki

起きて庭側の窓を開けると、夜の名残か、か細く地虫がまだ鳴いていた。遠くからはまだ遠慮がちに蝉がわしわし鳴いている。やわらかい朝日に微風、世界に朝というものがあって本当によかった。風がおこるたびに鼻のまわりをつつむ土や草のにおいも、真昼のそれとはちがってかぎりなく優しい。静かであることの尊さ、か弱きものの気高さを朝が教えてくれる。朝が朝であることの奇蹟。
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