| Home |
2009.08.10
無から無へ

「何の手応えもなく御嶽を出て、私は村の方に帰る。何かじーんと身体にしみとおるものがあるのに、われながらいぶかった。なんにもないということ、それが逆に厳粛な実体となって私をうちつづけるのだ。ここでもまた私は、なんにもないということに圧倒される。それは、静かで、幅のふとい歓喜であった。
あの潔癖、純粋さ。-神体もなければ偶像も、イコノグラフィーもない。そんな死臭をみじんも感じさせない清潔感。」
『沖縄文化論』岡本太郎
| Home |