| Home |
2011.09.29
アタカモ火災ハ火ニヨリテ消サルルガ如シ
チュクセンが提唱した概念に「潜在自然植生」というのがある。
自然というのは人間の影響をもろに受け、変容している。
農業だって、自然の遷移を後退させるある意味立派な自然破壊。
そういった諸々の人間の影響がまったくなくなったことを仮定して、
その土地の自然環境の総和がどのような自然植生を支える能力をもっているか、
それを理論的に考察するのが潜在自然植生という概念である。
この「人間の影響のなくなった」世界を想像するとゾクゾクするのだが、
下記リンクの原発20キロ圏内のリポートを読むと、そういう世界が既に始まっている。
まあもちろん悲劇以外の何ものでもないが、視線を失った町の光景を見たいという欲求が起こる。
突入!この目で見てきた原発20キロ圏内(前篇)
突入!この目で見てきた原発20キロ圏内(後篇)
ヴァージニア・ウルフの作品にある打捨てられ風が入り込んで朽ちていく家の描写。
これは誰の視線か?
庭にウサギのような真っ白いネコが迷い込んでいた。
初め見たときは完全にウサギ!!と思った。
さらおうと思って近づいたら、ぴょんぴょん逃げて行った。
後ろ足を怪我しているのかびっこをひいていて、それもウサギっぽかった。
自然というのは人間の影響をもろに受け、変容している。
農業だって、自然の遷移を後退させるある意味立派な自然破壊。
そういった諸々の人間の影響がまったくなくなったことを仮定して、
その土地の自然環境の総和がどのような自然植生を支える能力をもっているか、
それを理論的に考察するのが潜在自然植生という概念である。
この「人間の影響のなくなった」世界を想像するとゾクゾクするのだが、
下記リンクの原発20キロ圏内のリポートを読むと、そういう世界が既に始まっている。
まあもちろん悲劇以外の何ものでもないが、視線を失った町の光景を見たいという欲求が起こる。
突入!この目で見てきた原発20キロ圏内(前篇)
突入!この目で見てきた原発20キロ圏内(後篇)
ヴァージニア・ウルフの作品にある打捨てられ風が入り込んで朽ちていく家の描写。
これは誰の視線か?
庭にウサギのような真っ白いネコが迷い込んでいた。
初め見たときは完全にウサギ!!と思った。
さらおうと思って近づいたら、ぴょんぴょん逃げて行った。
後ろ足を怪我しているのかびっこをひいていて、それもウサギっぽかった。
スポンサーサイト
2011.09.24
連休の天気
紀州熊野水害支援カンパのお願い
御船島の現在
ここ2、3日の完璧に調和した気候、光景に心奪われる。
強い日差しの中にも柔和なものが、優しささえも。
完璧な文章はないが、完璧な光景はたまに訪れるようだ。
光を反射させながら草が揺れていく光景を飽きずに眺めた。
車の騒音なんかも違うように聞こえてくる。
夏から秋、冬へと至る移ろいにはなにか縮減していく淋しさがあるが、
冬から春、夏への流れには開放的な勢いがあって(4月5月ごろの)、
今日は果たして9月だったが、そのような淋しさは微塵もなく、
瞬間これは5月の明るさに勘違いして、胸が震えた。
新入社員が入ってきたり、葉が淡い緑だったりする頃の高揚感が再現された。
会社からの電話で一気に破裂してしまったけど。
年齢を経るにつれ、気候と精神が深く結びついてきている。
朝、窓から外を見た時に灰色だったら、気持ちも重いものになる。
東京で朝、電車の人身事故があったときに空を見上げたらたいていは鉛色だったのを思い出す。
まあもちろん死にたくなるような快晴もあるにはあるが。
遠くで運動会のアナウンス、白組がどうだとかいう放送が聞こえる。
最近は受験やなんやで5月に運動会をやってるところがほとんどらしいが、
やっぱり運動会は秋の方が趣がある。入学式や入社式が4月であってほしいように。
御船島の現在
ここ2、3日の完璧に調和した気候、光景に心奪われる。
強い日差しの中にも柔和なものが、優しささえも。
完璧な文章はないが、完璧な光景はたまに訪れるようだ。
光を反射させながら草が揺れていく光景を飽きずに眺めた。
車の騒音なんかも違うように聞こえてくる。
夏から秋、冬へと至る移ろいにはなにか縮減していく淋しさがあるが、
冬から春、夏への流れには開放的な勢いがあって(4月5月ごろの)、
今日は果たして9月だったが、そのような淋しさは微塵もなく、
瞬間これは5月の明るさに勘違いして、胸が震えた。
新入社員が入ってきたり、葉が淡い緑だったりする頃の高揚感が再現された。
会社からの電話で一気に破裂してしまったけど。
年齢を経るにつれ、気候と精神が深く結びついてきている。
朝、窓から外を見た時に灰色だったら、気持ちも重いものになる。
東京で朝、電車の人身事故があったときに空を見上げたらたいていは鉛色だったのを思い出す。
まあもちろん死にたくなるような快晴もあるにはあるが。
遠くで運動会のアナウンス、白組がどうだとかいう放送が聞こえる。
最近は受験やなんやで5月に運動会をやってるところがほとんどらしいが、
やっぱり運動会は秋の方が趣がある。入学式や入社式が4月であってほしいように。
2011.09.20
初めてのやまない雨
もうこれぐらいでやめといたらどうよと思うのに雨はやむ事はない。
会社の建物が自動洗車機のなかに入ったみたいだ。
屋根を圧迫するくぐもった雨音が一日中不安な気分にさせていた。
口角が切れて痛い。
ネットで調べたらビタミン不足らしい。
特に食生活に変化はないが。
チョコラBBをすすめられて薬局に行くも、いろんな種類のショコラBBがあって迷う。
最近は車の中なんかで大きな口を開けて発声しているから口角が切れるのではないのか。
いやここ最近朝起きたらニンマリとするように口を無理矢理動かしているせいかもしれない。
チョコラBBを服用すると尿がすぐにイエローになるのだが、ビタミンがすぐ流れていやしまいか。納豆やチーズをとくに食べるようにする。
不幸を試練だと思えない奴は口角が下がるんだよ!!と口角の下がっている中年女性にむかって怒鳴ってた高橋がなりを思い出す。
amazonでつい散財。便利が良すぎて。
リンチの「ワイルド・アット・ハート」をDVDで購入して10年ぶりくらいに見直す。
震撼。その後のリンチ映画の軌跡の根っこがむきだしで出てしまっている。
顔面、歪み、高速、車、出血、POPミュージック、声、踊ること…。
リンチ自身がこの映画の誕生にもっとも震え、この作品の潜在性を問い続けた。
以前見た映画や、以前読んだ本がいまやまったく違ったものとして現れてくる。
わたしが変われば作品も変わるのは、現在が変われば過去も変わるのと似ている。
小泉元首相が脱原発を訴える。
政治家で電力会社から金をもらってないのは菅と小泉だけらしい。
食えよってんだよ!
スリッパとあたし
会社の建物が自動洗車機のなかに入ったみたいだ。
屋根を圧迫するくぐもった雨音が一日中不安な気分にさせていた。
口角が切れて痛い。
ネットで調べたらビタミン不足らしい。
特に食生活に変化はないが。
チョコラBBをすすめられて薬局に行くも、いろんな種類のショコラBBがあって迷う。
最近は車の中なんかで大きな口を開けて発声しているから口角が切れるのではないのか。
いやここ最近朝起きたらニンマリとするように口を無理矢理動かしているせいかもしれない。
チョコラBBを服用すると尿がすぐにイエローになるのだが、ビタミンがすぐ流れていやしまいか。納豆やチーズをとくに食べるようにする。
不幸を試練だと思えない奴は口角が下がるんだよ!!と口角の下がっている中年女性にむかって怒鳴ってた高橋がなりを思い出す。
amazonでつい散財。便利が良すぎて。
リンチの「ワイルド・アット・ハート」をDVDで購入して10年ぶりくらいに見直す。
震撼。その後のリンチ映画の軌跡の根っこがむきだしで出てしまっている。
顔面、歪み、高速、車、出血、POPミュージック、声、踊ること…。
リンチ自身がこの映画の誕生にもっとも震え、この作品の潜在性を問い続けた。
以前見た映画や、以前読んだ本がいまやまったく違ったものとして現れてくる。
わたしが変われば作品も変わるのは、現在が変われば過去も変わるのと似ている。
小泉元首相が脱原発を訴える。
政治家で電力会社から金をもらってないのは菅と小泉だけらしい。
食えよってんだよ!
スリッパとあたし
2011.09.17
動くな、死ね、甦れ?
雨が降り続いているが、晴れている今の時期の朝7時とか夕方5時くらいの光は、ずっとそうであってほしいと祈りたくなるくらい素晴らしい。ボルヘスの「平原が何かを語りかけようとする夕暮れのひとときがある。」という言葉をいつも反芻する。夏とは違う低い角度からの照射が静けさや永遠ののようなものに透かされて、赦しさえ見てしまいそうだ。宗教的な感情。でもこういう光線の時期は1ヶ月も続かない。
田舎の田園風景をまわると、稲が徐々に黄に変わり始めていた。
なにもかもの作業の成果とこの風景。圧巻。
米もいただくし、この風景もいただく。
東大ミスコンのブログシリーズの中で一人だけ群を抜いて孤独に語りかけるものを発見した。こういう人がいるから芸術は続いていく。奉仕。元気をもらう。
細川瑠璃さんブログ
ニュークリア・シンジケート図解
田舎の田園風景をまわると、稲が徐々に黄に変わり始めていた。
なにもかもの作業の成果とこの風景。圧巻。
米もいただくし、この風景もいただく。
東大ミスコンのブログシリーズの中で一人だけ群を抜いて孤独に語りかけるものを発見した。こういう人がいるから芸術は続いていく。奉仕。元気をもらう。
細川瑠璃さんブログ
ニュークリア・シンジケート図解
2011.09.11
10年後の世界
散々爪痕を残して去って行く台風はあるときを境にふっと温帯低気圧に変わる。
拍子抜けするような変化だけど、終わり方としてこれ以外にはあり得ないのかもしれない。
日中の光線は相変わらず強烈だが、日はもう随分短くなっている。
静かに沈んでゆく夕日を久しぶりに見たような気がした。
散歩をしていると、時折窓を開けっ放しにした家からテレビの音や話し声がぼそぼそと聞こえてくるからまだ夏の景色が残っている。その家の独特な匂いでさえ窓から漂ってくることがある。朝と夜、ベッドの近くでは外の鈴虫の鳴き声が微かに聞こえて滲みいってくる。外にいるときに内側の、内にいるときには外側の世界がにじみ出てくることが自分は好きらしい。
除草剤とかを使うのが嫌で、庭の草は乱雑だが、鳥の糞に種子が混じっていたのだろう草ではなく巨木になるような太めの木が生え出してきた。一回切ったのだが、また以前より大きく成長し始めている。
9年前にニューヨークを旅したとき、ああここは世界の首都なんだなあと思った。
むこうの吉野家ではインド人が働いていた。
9.11から10年経って、得たものよりも失ったものしか思い浮かばない。
なんとか生き延びねば。
想像の世界
拍子抜けするような変化だけど、終わり方としてこれ以外にはあり得ないのかもしれない。
日中の光線は相変わらず強烈だが、日はもう随分短くなっている。
静かに沈んでゆく夕日を久しぶりに見たような気がした。
散歩をしていると、時折窓を開けっ放しにした家からテレビの音や話し声がぼそぼそと聞こえてくるからまだ夏の景色が残っている。その家の独特な匂いでさえ窓から漂ってくることがある。朝と夜、ベッドの近くでは外の鈴虫の鳴き声が微かに聞こえて滲みいってくる。外にいるときに内側の、内にいるときには外側の世界がにじみ出てくることが自分は好きらしい。
除草剤とかを使うのが嫌で、庭の草は乱雑だが、鳥の糞に種子が混じっていたのだろう草ではなく巨木になるような太めの木が生え出してきた。一回切ったのだが、また以前より大きく成長し始めている。
9年前にニューヨークを旅したとき、ああここは世界の首都なんだなあと思った。
むこうの吉野家ではインド人が働いていた。
9.11から10年経って、得たものよりも失ったものしか思い浮かばない。
なんとか生き延びねば。
想像の世界
2011.09.04
九月
台風が通過してから太陽も月も雲間からのぞいて、
大気の濁りがないためか光が澄み切って、
いままでに見たことのない輝きに魅せられる。
空気が乾いている。
自分にかかわること全部をコントロールするための手段がヨーガです、と成瀬雅春氏の言葉にハッとした。
なにもかも人生はコントロールの域外にあると思っていたから、ハッとした。
近所の人懐っこい野良猫と遊ぶ。さらいたいくらいに愛くるしい。
NHKのココロ見という番組で堂本剛が熊野を訪れていた。
番組の間中ずっと森と虫の大合唱が聞こえていて昔旅していたときのことを思い出した。
佐伯一麦の『木の一族』を読む。
最近読んでいる大江や小島信夫とかこの佐伯一麦も、書いた小説そのものの内容が現実の人間関係に大いに影響を及ぼしていることを作品世界に取り込んでいる。もっともインタラクティブなのは小島信夫だが。参加型小説?
レジを待っていてコンビニのおでんの熱気を嗅いだら、すっかり夏が終わってしまった。
大気の濁りがないためか光が澄み切って、
いままでに見たことのない輝きに魅せられる。
空気が乾いている。
自分にかかわること全部をコントロールするための手段がヨーガです、と成瀬雅春氏の言葉にハッとした。
なにもかも人生はコントロールの域外にあると思っていたから、ハッとした。
近所の人懐っこい野良猫と遊ぶ。さらいたいくらいに愛くるしい。
NHKのココロ見という番組で堂本剛が熊野を訪れていた。
番組の間中ずっと森と虫の大合唱が聞こえていて昔旅していたときのことを思い出した。
佐伯一麦の『木の一族』を読む。
最近読んでいる大江や小島信夫とかこの佐伯一麦も、書いた小説そのものの内容が現実の人間関係に大いに影響を及ぼしていることを作品世界に取り込んでいる。もっともインタラクティブなのは小島信夫だが。参加型小説?
レジを待っていてコンビニのおでんの熱気を嗅いだら、すっかり夏が終わってしまった。
| Home |