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東京について考えていると、つられて何故か映画のことを考えた。
おそらく東京では1,000本以上の映画を見たと思うが、
個人的な映画体験としては、北野武の誰からも鑑みられることのなかった、
誰からも期待されることなく撮られた初期の作品「その男、凶暴につき」や「3-4×10月」「ソナチネ」は最上のものではなかろうか。
それはのちに身近な師の存在となる黒沢清や青山真治のいづれの傑作群でもとうてい届かない、立つべき定位の違う、孤絶した作品だと、今さらながらに確信した。
映画について、われわれはなにを知っているのだろうか?と武の初期の作品は問いかけさせる。

最近の彼の作品は、すでに知っていることだけをただ取り集めているだけで、
とても受け入れがたく、表現者として大罪だと思う。
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