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2011.08.21
カリスマ
雨のせいか徐々に涼しくなってきている。
鈴虫の勢いが増して、胸が虚ろになる。
被災地で活躍していたある医師が免許をもっていないニセ医師だったらしい。
ニセ医師とかニセ警官とかニセ天皇といったニセの存在の出現はなにか興味をそそるものがある。
偽物には偽物の本物と同じくらいのっぴきならない存在理由がある。
偽物が本物以上に輝く瞬間もある。ドン・キホーテを思い出したけど。
自分の通っていた大学にはある過激派が巣食っていたのだが、その過激派の真似をするサークルが現れて、本物の過激派を換骨奪胎していた。パロディの力とも言えよう。そのサークルのリーダーが東京の脱原発デモを指揮していることを最近知った。
***
国歌独唱 野々村彩乃さん
上に挙げた動画を見ていたら、卑弥呼なんかが古代に群衆をまとめあげた風景を想像した。
その空間を声やパフォーマンスで一瞬で変質させ、心を鷲掴みにし、群衆全員の鼓動を同期させる。
ヒトラーとかゲッペルスの演説をいま聴いても、クラクラしてしまう力がある。
学生運動の時代でもデモを指揮する人がうまいと、一瞬でデモの足並みが揃ったらしい。
そういう身体的に他人と同調する機会というのは、クラブとかコンサートとかに限られてしまっている。
それゆえ、容認できない同調に対して抵抗する術も知らずに、どこかへ流されてしまっているのかもしれない。
鈴虫の勢いが増して、胸が虚ろになる。
被災地で活躍していたある医師が免許をもっていないニセ医師だったらしい。
ニセ医師とかニセ警官とかニセ天皇といったニセの存在の出現はなにか興味をそそるものがある。
偽物には偽物の本物と同じくらいのっぴきならない存在理由がある。
偽物が本物以上に輝く瞬間もある。ドン・キホーテを思い出したけど。
自分の通っていた大学にはある過激派が巣食っていたのだが、その過激派の真似をするサークルが現れて、本物の過激派を換骨奪胎していた。パロディの力とも言えよう。そのサークルのリーダーが東京の脱原発デモを指揮していることを最近知った。
***
国歌独唱 野々村彩乃さん
上に挙げた動画を見ていたら、卑弥呼なんかが古代に群衆をまとめあげた風景を想像した。
その空間を声やパフォーマンスで一瞬で変質させ、心を鷲掴みにし、群衆全員の鼓動を同期させる。
ヒトラーとかゲッペルスの演説をいま聴いても、クラクラしてしまう力がある。
学生運動の時代でもデモを指揮する人がうまいと、一瞬でデモの足並みが揃ったらしい。
そういう身体的に他人と同調する機会というのは、クラブとかコンサートとかに限られてしまっている。
それゆえ、容認できない同調に対して抵抗する術も知らずに、どこかへ流されてしまっているのかもしれない。
彼岸花さん
おはようございます。お久しぶりです。^^
なにか気分が殺伐とし、いろいろな方のところでもコメントが出来ませんで。
『鈴虫の勢いが増して、胸が虚ろになる。』
ああ…その感じわかります。
胸が冷たくうつろになって、そのうつろになったところに、リーリーリーリーという
鈴虫の声が落ちてくる、という感じなんですよね。
日本人独特の感性なんでしょうか。他の国の方でも、そう思われるんでしょうか。
西洋の方は、ひぐらしのような蝉や、秋の虫の音を聞いても、
ただ雑音にしか聞こえないと、ずっと昔読んだことがあります。
出典も今ではわかりません。そうなんでしょうかね…。
小泉八雲などは。まあ、小泉八雲だからこそだからかもしれませんが、
西洋の方でも、日本の情調を深く理解し、虫の音についての素晴らしい文章を
残していますし…。
ニセ医者!
昔、『てんぷら学生』という言葉がありました。もう死語になってしまっているでしょうが。
戦前からあったかなあ…。いつがその言われ初めかわかりません。
が、かつて、『大学生』というものがとても尊敬され、大事にされていた時代が
ありました。いかにも苦学生らしき青年がなにか買い物して小銭が足りない。
すると店主が『学生さんなら、いいよいいよ。しっかり勉強しな』とか。
大学生というものが、志を持って勉強していて、いずれはこの国を
背負って立つ人物になる…民衆が素直にそう信じていた時代があったんですね。
でも、大学にはなかなかいけるものではない時代でもあった。
貧しい地方出身の若者が、大学に憧れてとにかく上京する。
働いて大学に通いたいと思っても、そう甘い時代ではなかった。
そういう若者が、学生服だけを何とか手に入れて、大学の授業に潜り込むわけです。
そういうのを『天ぷら学生』と言った。中身が衣と違うわけですね…。
そこには、なんとも名状しがたい、時代の悲しみがありました。
大学に憧れて憧れて…勉強したくても、貧しい地方からの上京者は、
生きて行くだけでも精いっぱい。
天ぷら学生、偽医者、偽パイロット、偽作家…そして絵画の贋作をする者…
勿論ろくでなしもいるけれど、昭和という時代をかなり昔から
少女の目で観察してきた、そして、私自身が地方から上京して、
ホステスしながら大学行きたい!…ってせつなく願っていた少女でしたから、
こういう言葉を聞くと、すぐには憎むことが出来ないのです…
fukashiさんは、お若いけれど、そういうニュアンスが
なぜかおわかりいただける方のように思います。^^
なにか気分が殺伐とし、いろいろな方のところでもコメントが出来ませんで。
『鈴虫の勢いが増して、胸が虚ろになる。』
ああ…その感じわかります。
胸が冷たくうつろになって、そのうつろになったところに、リーリーリーリーという
鈴虫の声が落ちてくる、という感じなんですよね。
日本人独特の感性なんでしょうか。他の国の方でも、そう思われるんでしょうか。
西洋の方は、ひぐらしのような蝉や、秋の虫の音を聞いても、
ただ雑音にしか聞こえないと、ずっと昔読んだことがあります。
出典も今ではわかりません。そうなんでしょうかね…。
小泉八雲などは。まあ、小泉八雲だからこそだからかもしれませんが、
西洋の方でも、日本の情調を深く理解し、虫の音についての素晴らしい文章を
残していますし…。
ニセ医者!
昔、『てんぷら学生』という言葉がありました。もう死語になってしまっているでしょうが。
戦前からあったかなあ…。いつがその言われ初めかわかりません。
が、かつて、『大学生』というものがとても尊敬され、大事にされていた時代が
ありました。いかにも苦学生らしき青年がなにか買い物して小銭が足りない。
すると店主が『学生さんなら、いいよいいよ。しっかり勉強しな』とか。
大学生というものが、志を持って勉強していて、いずれはこの国を
背負って立つ人物になる…民衆が素直にそう信じていた時代があったんですね。
でも、大学にはなかなかいけるものではない時代でもあった。
貧しい地方出身の若者が、大学に憧れてとにかく上京する。
働いて大学に通いたいと思っても、そう甘い時代ではなかった。
そういう若者が、学生服だけを何とか手に入れて、大学の授業に潜り込むわけです。
そういうのを『天ぷら学生』と言った。中身が衣と違うわけですね…。
そこには、なんとも名状しがたい、時代の悲しみがありました。
大学に憧れて憧れて…勉強したくても、貧しい地方からの上京者は、
生きて行くだけでも精いっぱい。
天ぷら学生、偽医者、偽パイロット、偽作家…そして絵画の贋作をする者…
勿論ろくでなしもいるけれど、昭和という時代をかなり昔から
少女の目で観察してきた、そして、私自身が地方から上京して、
ホステスしながら大学行きたい!…ってせつなく願っていた少女でしたから、
こういう言葉を聞くと、すぐには憎むことが出来ないのです…
fukashiさんは、お若いけれど、そういうニュアンスが
なぜかおわかりいただける方のように思います。^^
2011/09/08 Thu 10:20 URL [ Edit ]
fukashi
元気にしてましたか。
「てんぷら学生」とは初めて聞きました。学問への情熱も今の学生とはくらべものにならないほどだったのでしょう。なんでも与えられる環境だと切実さがなくなってしまって…人間としても迫力が欠けてしまいますね。反省です。。
中国のような単純なパクリの偽物は芸がなくてつまんないですが、真剣に本物になろうとした偽はなんだか魅せられてしまいます。
彼岸花さんはブログを再開されたようですね。またたびたび訪問します。
「てんぷら学生」とは初めて聞きました。学問への情熱も今の学生とはくらべものにならないほどだったのでしょう。なんでも与えられる環境だと切実さがなくなってしまって…人間としても迫力が欠けてしまいますね。反省です。。
中国のような単純なパクリの偽物は芸がなくてつまんないですが、真剣に本物になろうとした偽はなんだか魅せられてしまいます。
彼岸花さんはブログを再開されたようですね。またたびたび訪問します。
2011/09/08 Thu 20:57 URL [ Edit ]
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