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2011.05.11
柑橘系の香り

南風のせいか、異様に蒸し暑い日が続いている。
蒸される感覚をあっという間に取り戻すのは日本に住み慣れているからか。
そんな湿り気に混じって微かではあるが、
どこからともなく爽やかな香りがしていた。
洗濯用の洗剤の残香かと思ったが近くに蜜柑の花が咲いていたので、
きっとそれだろうと思った。
こうやってただ花が咲くということがとてつもない偉業に思えてきた。
会社の駐車場にあるこの蜜柑の樹には多くの白や黒の蝶が集まっていて、
それは精神が思わず高ぶってしまうほど幸福な風景で、
会社が潰れないで存続しているのはこの蜜柑の樹のおかげなのだとさえ思えてくる。
ニュース映像で傷一つない福島原発を見て戸惑う。
深刻な戻れなさの世界に揺れていたけど、
こんなにも簡単に戻れてしまうものかと一瞬希望を抱いたが、
よく見ると第二原発の映像だった。
事故後のチェルノブイリ原発も双児のように酷似している。
原発の中継ライブを見ていたら、さりげなく4号機も、
滅茶苦茶になっているのに今頃気づく。
たしか1号機と3号機が爆発したのは追っていたが、4号機はいつ爆発したのだろう。
決定的な崩壊は気づかないうちに訪れ、まったくだしぬけに致命傷をつきつけるとは、
フィッツジェラルドの言葉。
ある文芸評論家が東京で大地震後に研究室に戻ったら、
蔵書が本棚からバラバラに崩れ落ちていたものの、
床に崩れ落ちていたのは新刊本とか流行の本ばかりで、
古典などの本はしっかりと棚に残っていたというエピソードに深く得心す。
震災を境にいるものといらないものがはっきりした。
新刊本は棚の手前に並べがちというツッコミはあえてしなくていい。
moscow91さんのブログ。石巻の写真。
その場所から 少し離れて
彼岸花さん
東京も、梅雨の走りらしい空模様になってきました。
蜜柑の花などの柑橘類の花の香りは大好きです。
と言っても、こちらにはそうそう、そういった木が少ないですから、
あまりかぐ機会はないのですが。
『この蜜柑の樹には多くの白や黒の蝶が集まっていて、
それは精神が思わず高ぶってしまうほど幸福な風景で』
すごい!よくわかります!
そういう幸せがある一方で、福島原発の、あのこわれた建屋を見ると、
人間のなすことのそら恐ろしさ、と言いますか、
人間って馬鹿なんじゃないか、と思ってしまうんです。
蜜柑の花などの柑橘類の花の香りは大好きです。
と言っても、こちらにはそうそう、そういった木が少ないですから、
あまりかぐ機会はないのですが。
『この蜜柑の樹には多くの白や黒の蝶が集まっていて、
それは精神が思わず高ぶってしまうほど幸福な風景で』
すごい!よくわかります!
そういう幸せがある一方で、福島原発の、あのこわれた建屋を見ると、
人間のなすことのそら恐ろしさ、と言いますか、
人間って馬鹿なんじゃないか、と思ってしまうんです。
2011/05/13 Fri 18:14 URL [ Edit ]
fukashi
彼岸花さんコメントありがとうございます。
原発事故以降、花とかが発する香りにますます鋭敏になったような気がします。こういう自然の取り替えのきかなさを放射能やチッソはあっという間に潰してしまいます。国はどこまでも経済優先なので自衛しないと身や自然が滅びます。
原発事故以降、花とかが発する香りにますます鋭敏になったような気がします。こういう自然の取り替えのきかなさを放射能やチッソはあっという間に潰してしまいます。国はどこまでも経済優先なので自衛しないと身や自然が滅びます。
2011/05/14 Sat 10:14 URL [ Edit ]
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